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2025.12.16

素材と色にこだわる大人のための、眼鏡生地の話

眼鏡は、視力を補うための道具であると同時に、その人の価値観や美意識を静かに映し出す存在でもあります。

 

 

年齢を重ねるほど、奇抜さや新しさよりも、素材が持つ質感や、色の奥行きに心が惹かれるようになる。

 

そんな変化を感じている方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

植物由来の素材、アセテート生地

 

 

 

 

セルフレームに多く使われているアセテート生地は、綿花などを原料とした植物由来の素材です。

 

 

一般的なプラスチック素材と比べると、発色はどこか柔らかく、

肌にのせたときも自然で温かみのある印象を与えてくれます。

 

さらに、使い込むほどにツヤが落ち着き、時間とともに表情が深まっていくのもアセテートならではの魅力。

 

新品の美しさとは違う、育っていく質感を楽しめる素材です。

 


 

 

 


色が消えない、生地ならではの奥行き

 

 

 

 

 

アセテートの色は、塗装ではなく素材そのものに色を練り込んでいるため、削っても色が消えることはありません。

 

そのため、断面やカッティング部分に自然な陰影が生まれ、フレーム全体に奥行きと立体感が宿ります。

 

 

また、削り方や磨きの工程によって光の反射は大きく変わり、同じ生地であっても、

柔らかくも、シャープにも印象を変えることができます。

 

ここにこそ、素材選びと仕立ての違いが表れるのです。

 

 

 

 

 

 

眼鏡は、時間とともに完成していくもの

 

 

 

 

 

素材にこだわった眼鏡は、掛けた瞬間が完成ではありません。

 

日々の暮らしの中で少しずつ馴染み、その人の癖や時間とともに育っていく。

そうして初めて、“その人だけの一本”になっていきます。

 

 

 

 

 

 

大人だからこそ、生地から眼鏡を選ぶ

 

 

 

 

 

デザインや形だけでなく、生地の質感、色の重なり、時間による変化に目を向ける。

 

 

それは、大人だからこそ楽しめる眼鏡選びのひとつのかたちです。

 

眼鏡を選ぶ時間そのものを、ぜひ「素材から楽しむ」ものにしてみてください。

 

きっと、これまでとは違う一本に出会えるはずです。

 

 

 

ストライク 大西