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2020.05.01
ビスポークの聖地「SAVILE ROW」
「サヴィル・ロウ」 多くの人が一度は聞いたことがあるだろう地区の名前。 イギリス・ロンドン中心部のメイフェア通りにあるビスポーク(オーダーメイド)の名門高級紳士服店が集まるエリアだ。 そもそも「サヴィル・ロウ」とはどういった地区なのか。 もともとこの一帯はバーリントン伯爵家の持ち物だったが、3代目伯爵が貸し出したために街区となった。 18世紀末にこの一帯に各種クラブが創立し英國紳士たちが集まったため、その需要に応えるように仕立屋が増え仕立屋街となった。「サヴィル」とは3代目伯爵の奥型の名前、「ロウ」は通りを意味している。 ちなみにツーピーススーツの平均価格は67万円だそう……!
スーツが生まれたのはイギリス。特に王室の装いがスーツの発展に繋がっている。 そもそも当時の男性服は、カントリー・ウェアの要素が強くあまり洗練されたものではなかった。それを独自の技術で都会的に体にフィットした服に仕立て上げたのがサヴィル・ロウの職人達だったのだ。 「サヴィル・ロウ」と「英国王室」。 彼らが、時代に合わせつつも革新的な洋服を作り続けてきた。その技術と知識は現在もこの地に受け継がれている。 面白いのは、各テーラーによって得意な分野があること。 「ギーブス & ホークス」「ディージ & スキナー」はもともと軍服を仕立てていたり、「イード & レイヴェンスクロフト」は裁判官の伝統衣装を作っている。 「ヘンリー・プール」は政治家に、「アンダーソン & シェパード」はハリウッド俳優に愛された。 サヴィル・ロウはその長い歴史と技術によって様々な分野の象徴を創り上げてきた。
1969年に「ナッターズ・オブ・サヴィル・ロウ」がオープンし、ショーウィンドウでの展示などサヴィル・ロウに新しい風を吹き込み、これらの「現代化」は90年代まで続く。 しかし、サヴィル・ロウ地区の賃料の高騰やジョルジオ・アルマーニによる「時代の遅れ」との批判などから、2000年代中頃までに多くの紳士服店が移転もしくは閉店した。 この流れを受けて、2005年には「サヴィル・ロウ・ビスポーク協会」を結成しこれらの問題に対処している。 しかし、サヴィル・ロウも時代に即して変化している。ミレニアム世代(1981年〜1996年生まれ)に向けたパターンオーダーや既製服を販売する店が増え、若い職人は増加し、老舗のテーラーがセレクトショップをオープンしている。 ロープライスでファストなものが多くなっている洋服の世界にあって、サヴィル・ロウは常に輝きを放ち、紳士の憧れであることに変わりはない。 ビスポークは男性ならば一度は憧れたことがあるのではないだろうか。 ビスポークはスーツだけではない。シャツ、革靴、帽子、眼鏡・・・。 身に着けるものでビスポークできるものは意外とたくさんある。 サヴィル・ロウにいつかストライクの店舗を出せたらなぁとか感じながら、このブログを書いてみました。ワクワクしていますwww 次回はめがね舎ストライクの目指すめがねのビスポーク文化についてのご紹介。