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2025.10.24
削りの表情が生む静かな個性 (クラウンパントの新しい解釈)
削りの表情が生む、“静かな個性”。

お客様にオーダーいただいた眼鏡の中から、今回は一つのクラウンパントモデルをご紹介します。
今では定番の形として知られるクラウンパントですが、その起源は1940年代に遡ります。
上部のラインをまっすぐにカットしたフォルムが王冠(クラウン)のように見えることから、そう呼ばれるようになりました。
1940年代の美意識を、今の感性で。
クラウンパントは、クラシックな雰囲気を持ちながらも、知的で洗練された印象を与えるデザイン。
当時から時代を超えて愛され続けてきた絶妙なバランス感。
丸みの中に直線を加えることで、柔らかさと意志の強さが共存する。
そんな表情を持っています。
そして、あえて“削り出し”という選択。

今回のオーダーでは、その定番的な形に、あえて削り出して磨かないという表現を加えました。
表面を削り出すことで、まるで油絵の筆跡のような、柔らかく生きた表情が生まれます。
光の当たり方によって表情が変わり、静かに個性を添えてくれる。
そんな1本に仕上がりました。

ツヤを抑え、素材の質感を活かしたその仕上げは、派手さのない上品な存在感を放ちます。
手に取るたびに異なる表情を見せてくれる、まさに“育てるように楽しむ眼鏡”です。

クラウンパントという普遍的な形に、ほんの少しの個性を加える。
ベーシックだけれど、自分らしさを感じられる――そんな気分の日に、そっと寄り添う一本です。
流行ではなく、心に残る一本を選びたい方におすすめのモデルです。
ストライク全店舗で受注可能
こちらのクラウンパントモデルは、めがね舎ストライク全店舗(神戸・京都・大阪・福岡・GATE)にてオーダーが可能です
カラーや仕上げのディテールもご相談いただけますので、ぜひ店頭でご覧ください。
静かな存在感を放つ“削りの表情”を、ぜひその目で確かめてください。