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2025.12.01

ティアドロップ──機能性から生まれた必然のデザイン

 

皆さまこんにちは。

今回は、眼鏡のデザイン史の中でも特に象徴的な存在である「ティアドロップ」についてご紹介します。



 

 

 

1930年代、パイロットのために生まれた形


ティアドロップは1930年代、アメリカ陸軍航空隊のパイロット向けに開発されました。

当時のパイロットが装着していた酸素マスクに干渉しない事と、視界を邪魔しない形状を人間工学に基づき考え、

上部が直線、下部が涙のようにすっと落ちる独特のフォルムが採用されました。



この形は単なる装飾ではなく、

機能性から導かれた“必然のデザイン”。

だからこそ、時代を超えて多くの人を魅了し続けています。


 

 

 

 

 


デザインの魅力


 

 

ティアドロップの最大の特徴は、その絶妙なバランスにあります。

上部はシャープで引き締まったライン

下部はやわらかく落ちる涙型

頬骨に沿って自然に馴染むシルエット


 

 

 


この「直線と曲線の調和」が、他のデザインにはない

上品さ・色気・知性・強さを同時に成立させています。



 

 

 

 

 

機能性が形をつくる


 

 

もともとパイロット用に生まれたティアドロップは、機能面でも優秀です。


目元を広く覆う

視野を確保しやすい

紫外線からの保護にも優れる

顔の立体に沿うためフィット感が良い


 

 

 

 

この合理的な形だからこそ、長年多くのブランドやスタイルに取り入れられ、現代でも愛されています。


 

 

 

 

 

“今だからこそ挑戦したい” 四角ベースのティアドロップ


 

 

若い頃は少し躊躇していた形も、

年齢を重ねた今だからこそ“挑戦したい”という気持ちになることがあります。


私自身惹かれるのは、

機能性・合理性・ミニマル・質実剛健を備えた

“四角ベースのティアドロップ”です。


 

 

 

キッチリとした印象の中に、

頬骨を包むように落ちる柔らかさがあり、

掛ける人の雰囲気をさりげなく引き立ててくれます。


 

 

 

 

 


男性にも女性にも似合う万能性


 

 

 

ティアドロップと聞くと「無骨で男らしい」というイメージを持つ方もいますが、

実はとてもユニセックスで美しいデザインです。


無骨さが好きな男性には「大人の色気」を

ファッション好きな女性には「芯のあるカッコよさ」を

それぞれに違った魅力を生み出してくれるのがティアドロップ。

 

年代を重ねた男性にも、

スタイルを楽しみたい女性にも、

“ちょっと背伸びできる一本”として心からおすすめできる形です。

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ


ティアドロップは「歴史」「合理性」「美しさ」が三位一体となったデザイン。

ただの流行ではなく、長く愛される理由がしっかりとある形です。


機能性が形をつくり、形がスタイルを生む。

ティアドロップは、その象徴と言える存在です。

長文読んでいただき感謝です。

 

めがね舎ストライク 大西